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新すみれ通信 LETTER

すみれ通信2022年10月号

その症状、知覚過敏かも!?

冷たいものを食べた時や、お水で口をゆすいだりした時にキーンと歯がしみたり、歯磨きをしているときに電気が走ったように瞬間的な痛みが走る、というような症状はありませんか?その症状は知覚過敏かもしれません。知覚過敏とは、正しくは象牙質知覚過敏症といいます。

 

★知覚過敏とは?

歯の一番外側にあたる部分は、エナメル質という人体で最も固い組織で覆われています。その下にあって、大切な歯髄(神経)を取り囲んでいるのが、象牙質です。この象牙質には、象牙細管という無数の細い管があり、神経まで直接到達しています。そのため、象牙質に刺激が加わるとすぐに神経に伝わって、瞬間的な痛みを感じるのです。

本来は、歯のエナメル質が歯を被って鎧の役割をして守っており、歯の根っこにあたる象牙質は歯ぐきに隠れているので、象牙細管が露出することはありません。しかし、歯ぐきが痩せて象牙質が露出したり、むし歯になって象牙質まで穴が達してしまうと、露出した象牙細管を通って神経に刺激が伝わり、「しみる」「痛い」という症状を感じてしまうのです。

 

★知覚過敏を防ぐには?

知覚過敏は、歯周病や加齢による歯肉の退縮や、強いブラッシングによる歯磨きや歯ぎしり、歯の食いしばりなどによる歯と歯肉へのダメージから起こります。歯磨きの時に、研磨剤入りの歯磨き粉を使って強い力でゴシゴシ磨きを繰り返していると、歯の表面のエナメル質が薄くなり、象牙質から「熱い」「冷たい」などの刺激が伝わりやすくなるため、しみる症状が出てきます。また、歯肉が退縮して歯根部分の象牙質が露出してくると、刺激を受けやすくなって知覚過敏の症状が出る場合もあります。歯ぎしりや歯を食いしばるクセがある場合も、顎の大きな咬合力によって歯と歯肉に負担をかけるので、歯の表面に亀裂ができたり、歯肉が退縮したりして象牙質を露出させ、知覚過敏の症状がでてきます。

 

★知覚過敏を防ぐには?

知覚過敏の症状が出ている間は、しばらく冷たいものや熱すぎるものを避け、ぬるま湯で口をゆすぐようにしましょう。そして、知覚過敏用の歯磨き粉で柔らかい歯ブラシを使って優しく磨きましょう。

知覚過敏の状態を放置すると、食べ物をしっかり噛むことができず食事が楽しめません。また、噛み方が変わり、顎の筋肉の付き方、輪郭まで変わってしまう可能性もあります。

「歯がしみるから」と歯磨きをおろそかにすると、かえって知覚過敏を悪化させる恐れがあります。放置して重症になると神経を抜かなければならない場合もあります。また、知覚過敏症と勘違いして虫歯や歯周病を放置してしまうと、神経を抜かなければならなくなったり、歯周病を重症化させたりすることがあります。少しでも違和感がある場合は、早めに歯科医院にご相談ください。